子供に嘘をつかせない為のポイント

聴診器

許しても良い嘘と止めさせる必要のある嘘

親はこどもに嘘をつかずに真っ直ぐに育ってほしいと願います。
しかし、現実の社会では大人も含めて、「嘘も方便」といわれるほどに嘘をついた経験の無い人はいません。
確かにケースによっては嘘が必要なシーンもあるのです。
こどもが親の気持ちを引き寄せようと嘘をついたときは、気持ちを理解したうえで優しく抱きしめると嘘をつかなくなるための教育に効果的です。
その一方で、嘘を平気でつくように育つと、ことわざ通りに泥棒にもなってしまうのではないかと不安な気持ちにもなります。
許しても良い嘘がある一方、止めさせる必要のある嘘もあり、その区別をした上で接していく必要があるのです。

嘘の種類別の対応方法

1.飲み物をこぼした時、自分じゃないという、親に叱られるのを避けようとしてつく嘘は、厳しく叱られるのを避けようとする恐怖心が強い可能性がありますので、キチンと謝って説明をさせ、どうすれば防止できるかを話して、こどもが嘘をつかなくても良い環境を作りましょう。
嘘をついたことを責めるよりも後始末を一緒にしたり、こうすればこぼれなかったねと、事実と善後策にポイントをおくようにします。

試験の結果が悪かった時、みんな悪かったと嘘をついたときも、嘘をつかなくてよいようにします。
こどもに期待をかけ過ぎ、こどもにプレッシャーを与えている可能性がありますので、飲み物をこぼしたケースと同様に、嘘を責めるよりも、事実と善後策にポイントをおいて嘘をつく必要の無い環境を作ります。

2.お腹が痛くないのに痛いと、親の気持ちを惹きつけるために嘘をつくケースは、親に構って欲しい気持ちからです。
嘘を責めるよりも、優しく抱いて上げ、甘えさせることがむしろ有効です。

3.夏休みにハワイに行く計画だなど、ともだちに自慢するための嘘には、厳しく対応して今後このような嘘をつかないよう指導する必要があります。
先ず嘘をついたことを叱って、嘘をつく人は信用を無くし、本当に信じてほしいことを信じてもらえなくなることを教えます。
また後々感想を聞かれたりすればすぐにばれて、困るのは自分だよということも理解させましょう。
その上で、いつか家族で行けるといいよね、と共感することも大事です。

こどもの嘘を予防する方策

些細なことで厳しく叱り過ぎると、こどもは叱られぬようにという心理が強く働き、嘘をつくことがあります。
嘘をついた行為を強く責め、嘘に過敏に反応すると、こどもは本当のことが言い出せずに嘘を重ねてしまうケースがあります。
日常生活の中で、嘘をつくと本当の事を言っても嘘だと思われ、信じてもらえず困るのは自分だと教えましょう。
言い難いことを正直に言えたときは、正直に話したことを褒めるようにして、正直に言うことは良いことだと覚えさせます。
親がミスした場合も素直にミスを認めて謝るなど、正直で誠実な態度を子どもに見せる様にします。