ヘリコプターペアレントとは

常に子どもを見ていないと気が済まないヘリコプターペアレント

親の保護や助言、見守りというのは、子どもにとって必要なものです。
しかし、そのバランスが崩れて過剰に子どもに干渉するにようになると多くの問題を生み出すようになります。
その一つの特徴的な親が、ヘリコプターペアレントと呼ばれるタイプです。

これは、ヘリコプターが上空にいて何かを監視するかのように、親がいつも子どものことを監視して、何から何まで干渉する親という意味があります。
もちろん、いつも子どもの安全のために目を離さないというのは大事ですが、自立すべき年になっても親が監視を続け、しかもことあるごとに口出しをしたり、子どもに関係する他の人にクレームを着けたりするようになると、子どもの自立心が失われてしまうことになります。

子どもが自分で体験すべきこと、自分で考えるべきことまで親が入り込んで代わりにすべてを行ってしまうのです。
また、子どもが何かに挑戦しているのに、自分の助けがないとダメだと思い込んで、子ども一人で何かをするのを許さないという行為にも走ってしまいます。
当然、小さいうちはある程度の介入は必要なのですが、年齢に応じたバランスが取れないとヘリコプターペアレントになってしまうのです。

とにかく心配性な人はヘリコプターペアレントになりやすい

ヘリコプターペアレントになりやすい人には特徴があります。
性格的なことで言えば、とにかく心配性で何に付けてもリスクを考えてしまうというタイプです。
子どもは失敗も含めて良い経験を得ることができ、そこから多くの点を学べるものなのですが、その小さな失敗体験にも過剰に反応してしまってリスクを負わせないようにするのです。

また、自分が似たような環境で育っていると同じようにヘリコプターペアレントになりやすい傾向があるとされています。
とにかく子どもは誰かに守ってもらわないといけない、子どもは一人では何もできないという意識で占められてしまうようになりますので、自分もその考え方を子どもに押し付けてしまうのです。

子どもの将来は?

ヘリコプターペアレントの下で育った子供は、いろいろな面で問題を抱えやすいことが分かっています。
たとえば、無気力になりやすく、うつ症状を示しやすくなる傾向があるとされています。
自分で何かを行い成功するという体験がありませんので、自己尊厳を保てなくなりますので精神的に成熟できなくなってしまうのです。

また、社会に出た時に失敗が許せなくなったり、決して自分の非を認めない大人になってしまう傾向が強くなります。
いつも親にしりぬぐいをしてもらってきたので、悪いことは自分の責任ではないという意識が自然とできあがってしまうのです。