フリースクールスタッフ

学校

不登校や登校拒否のこどもの学習や活動をサポート

フリースクールとは、国によって意味合いがずいぶん違ってきます。
米国においては授業料が無償の公立あるいはフリースクール協会加盟の低所得世帯の児童の教育機会均等のための学校を指します。

日本においては不登校や登校拒否のこどもたちを対象に、学習や各種活動を支援する施設のことを言います。
平成13年にNPO法人の全国組織が設立され、各地のスクールが加盟し、各種のイベントや研修、白書作成などの啓蒙活動などを行っています。

規模も活動内容も様々なフリースクール

全国各地に存在するフリースクールの規模や活動内容は極めて多様で、おかれる場所も民家であったり、マンション・事務所ビルの一室を借りて活動していたりと様々です。
規模もスタッフとこどもを合わせて10人以下という小規模なものから、在籍するこどもの数が100人以上という大規模なものまであります。
中には、学習塾が不登校の子供を受け入れる形でフリースクールと名乗っているケースもあります。

フリースクールでの活動内容は、基本的にはこどもの主体性を重視して、スタッフとこどもたちは、対等な立場で活動内容を決定するケースがほとんどです。
一部には通常の学校と同様にカリキュラムを定め、スタッフが主体となって、一般の学校と同様「ルールに則った生活」や学習過程を組んでいるフリースクールもあります。

フリースクールと通常の学校の違い

フリースクールでもサポート校では、通信制高校のカリキュラムに従がって「授業」が進められ、制服や授業カリキュラム、課外活動、学校行事等があり、学校教育法上の通常の学校と大きな違いはありません。
しかし、ほとんどのフリースクールは、学校教育法でいう学校として取り扱われず、正規の学校として認められていません。

ただ平成4年以降は小中学校、平成21年以降は高校において、学校長の判断によって、フリースクールに通った期間を、出席日数にカウントすることが可能となり、進級や卒業が出来る可能性が出来ました。
この場合、在籍していた正規の学校の卒業認定が受けられなくても、中学校または高校卒業程度認定試験にパスすることが出来れば、上級の学校への進学や就職、資格取得の要件として認められます。

フリースクールのスタッフを目指す

フリースクールで教員として働くには、学習の指導能力に加えて、何らかの問題を抱えた子どもの心のケアを行い、心に寄り添うことの出来る人格が求められます。
個性を持つこどもたちや軽度の発達障害児なども受け入れており、親身になってこどもたちと接し、その親たちとも問題を共有し意思を通わせる力が求められます。
教育の機会均等として教育の多様化という社会的要望に応える意味で社会貢献ができる職場ですが、多くのボランティアに支えられた職場でもあります。